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新作ブーツを猫さんに履いてもらった

ブーツを作るのは久しぶりだ。パーツごとちょこちょこと作っていたので、一ヶ月ほど掛かってしまった事になる。作業時間的にはたぶん3~4時間くらい。いつも作るブーツは踵が固くなってしまい、足首が曲がり難くなってしまっていたので、今回はスエードを使って作ってみた。期待通り柔らかく、質感も良い感じ。

 

夏と違い、早起きしても暗いのでミシン前撮影だけど、かえって良い雰囲気になったかも。モデルを誰に頼むか迷ってさ、今日はクラロリあいかさんがデスク担当だったのだけど、この色合の服は着ないコなので、猫さんに頼んだ。

 

スエードはハサミで切れる分、曲線もガタガタになり難い感じで綺麗に出来たと思う。ただ、以前もスエードで何足か作っていて解っていたのだけど、靴先の形状を維持為難い。皮なので水で濡らして型に均し、乾かせば形にはなるのだけど、崩れやすい。そこで今回は例の得意技、ヒートプレスで靴先の型を作り、それに皮を貼る事にした。写真下の奥にちらっと写ってるのが靴型。

 

中々良い雰囲気では有るのだけど、茶系ばかり有るので違う色がほしいところ。白は目立ち過ぎるのでグレーとかね。黒も合わせ易いのだけど、ステッチが見えた方が「らしい」かな。グレー系のスエードなら有るだろうけど、いかんせん高い。いつも買う店が江別なので、スエード一枚で走るにはもったいない。皮は買い置きがたくさん有るしなぁ・・・つま先にヒートプレスした型を使うのであれば合皮スエードでもいいんだけどね。単価は割と安く有るのだけど、ブーツ用だと大きすぎるんだよな。10cm*10cmもあれば十分。ぬいぐるみをバラすか。なんかそれはそれで可哀想。

 

ハンドメイドってさ、手先の器用さとかセンスはそれほど必要なく、観察力だと俺は思う。形としての正しさではなく、形のバランスを観る力。以前も書いたけど、曲面感度ってのが有り、例えばプラモデルを設計する際、自動車の実寸のまま縮小しても駄目らしい。曲面の緩急を変えることで、人間の目にバランスよく見せる工夫が必要とのこと。これは今回のブーツや服にも言えることで、カーディガンを人間サイズに拡大すると、とてもじゃないが分厚すぎる。でもこうして見たとき、ふわっとした可愛いバランスだと俺は感じている。これが狂う、或いは自分よがりでしか無いと、ひどくアンバランスなものが出来上がる。技術じゃなくてね。

服を作るとき、袖つけが難しいなら、筒を作って差しときゃいんじゃね?なんて俺はよく言うんだけどさ

再挑戦なワンピース

実際やってみて、今見ても可愛いと思うんだ。他にも袖がセパレートな服は結構作ってる。あと、コートを着せるが故、袖をあえて無くしてる服なんてのも有る。重ね着してゴワつくくらいなら、最初から袖はつけない方が破綻しない。

そう考えると、俺は作る技術を磨いてきたのではなく、観る力を養ってきたのではないか?と思うのだ。良いものをたくさん観察し、その形を目に覚えさせ、それをミニチュアにする。そんなことを考えながら作っていた。

 

おしまい。

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